鍛錬
学習やスポーツなどでも「鍛錬」ということばが使われることがある。
もともとは、
高温の鋼から不純物をたたき出して、
強度を上げる工程を「鍛錬」という。
当代随一の刀鍛冶・吉原義人さんは、
「良い刀を作れるかの急所」
「少しでも手を抜いたり妥協すれば、いいもんはできない」
と鍛錬の重要性を語る。
当代一の刀鍛冶・吉原義人さんの
つくる刀を求めて国内外から注文が殺到する。
1本数百万円の値がつくことも。
現代最高峰の日本刀だ。
「鍛錬」「火造り」「焼き入れ」など
千年以上前から伝わるいにしえの技で、
鋼から究極の“宝物”を作り出す。
原料の玉鋼という鉄の塊から、
まるで魔法のように名刀が生まれる。
人間も同じだと思う。
はじめはみんな同じ。
鍛え方で違いが生まれる。
しっかり鍛えるのか、
中途半端に鍛えるのか、
鍛えないのか。
鍛えはじめのうちは
ほとんど違いが分からないけれど
年々違いがくっきりとしてくる。
繰り返すけれど、
高温の鋼から不純物をたたき出して、
強度を上げる工程を「鍛錬」という。
不純物とは
人間でいえば
「なまけ心」ではないだろうか。
吉原さんはこう語った。
「鍛えてこそ、本物になる」
いよいよ夏休み。
鍛錬の夏にしようじゃないか。