知識の先へ
ある日の会話です。
友人「1から10まで言ってみて」
私「いち、に、さん、し、ご、ろく、しち、はち、きゅう、じゅう」
友人「じゃ、次は10から1まで言ってみて」
私「じゅう、きゅう、はち、なな、ろく、ご、よん、さん、に、いち」
友人「何かに気づいた?」
私「別に何も気づかないよ」
友人「‘し’ が ‘よん’ で ‘しち’ が ‘なな’ にかわっていたよね。」
私「え? あ、ホントだ!」
時々、このように「へー!」という知識に出合います。
そして、そんなときには、その知識を得ることで
何だか少しだけ得をしたような気分を味わいます。
また、クイズ番組や情報番組を見ると同じような気分になります。
そのような番組がたくさんあるのは、
これは「知りたい」という気持ちは
人間の本能的欲求だからなのでしょう。
でも、知識は持っているだけではほとんど役には立ちません。
知識を使って、思考したり、
物事を判断したり
表現をしたりすることで
世の中で役に立つようになるのです。
個人の中にとどまっている状態の知識だけでは
ただの物知りにしかなれませんね。
まずは多くの知識を自分の中に取り入れて、
それを工夫して活用する。
そのために、みんなでよりよい世界を作り上げるための人間性も磨き、
生涯学び続けるという学びに向かう力を
子どもたちには身につけてもらいたいと思います。
これまで書いてきた中で登場した言葉、
「知識・技能」
「思考力・判断力・表現力」
「学びに向かう力・人間性等」
これらの新しい指導要領の観点は
お題目ではなく
今の時代にこそ子どもたちが必要とする力なのです。