本
20世紀初頭のアメリカ南部の州。
激しい人種差別の中
黒人が公共の図書館を利用するにも制限があった。
本を借りる時でさえ警察から尋問される。
ある黒人少年の話。
図書館の利用カードを、
知り合いの白人に無理を言って借りた。
司書には白人の使いだと告げた。
疑う司書に
字が読めないとまで偽った。
彼は希望した2冊の本を
やっと手にすることができた。
現代でも
紛争や飢餓
過酷な児童労働などが
子どもたちの学ぶ機会を困難にしている。
ユニセフ(国連児童基金)が発表した
「世界子供白書」(2021年版)によると
初等教育を受けられない子は、途上国で6700万人を超えるという。
それに比べると
はるかに恵まれた環境にある日本では
若者の「活字離れ」が言われている。
改善への対策は大事である。
が、世界には
たった1冊の本さえ
手にできない子どもたちがいることを
忘れてはならない。
「きみがずっと探し求めた叡知は
いろいろな書物の中で
今 どの頁からも輝いている」
とはドイツの文豪ヘッセの言。
〝叡知の輝き″を発見する感動を
一人でも多くの子どもたちに実感させてあげたい。
さて、話題は変わって一冊の本の紹介。
古内一絵さんの「百年の子」。
この本は読む本ではなく「聴く本」だ。
人類の歴史は百万年。
だが、子どもと女性の人権の歴史は、まだ百年に満たない。
上記は本の紹介の冒頭部分だ。
3代にわたる女性の壮大な人生の物語だ。
おススメです。