通知表の5

千代田区立麹町中学校は、

 

公立でありながら、都心のど真ん中にあるために

 

古くからエリート層の子弟が通うことで知られ、

 

かつては「番町(小学校)、麹町(中学校)、日比谷(高校)、東大」という

 

「最高のエリート路線」を象徴する言葉もあったほどです。

 

2014年に麹町中学校に赴任した工藤勇一校長は数々の思い切った改革を断行しました。

 

工藤校長は、宿題の全廃、担任制の廃止、定期テストから単元テストに変更するなど

 

大胆な仕組みを次々と打ち出しましたが、なかでも物議を醸したのが徹底した絶対評価の導入でした。

 

各教科でひとつの単元が終わるごとに課させる単元テストで決められた基準をクリアした生徒には、

 

校内の順位には関係なく評定を与えたのです。

 

しかも、結果に納得できない生徒は何度でも再テストを受けることが許され、

 

そこで基準に達すればそれに応じた評定となるのです。

 

 

 

生徒の自主性を重んじ、結果を出せば順位や偏差値には関係なく高い評定を得られる制度は、

 

多くの生徒や保護者に歓迎されたのですが、

 

一方では同校の内申点が高くなる傾向を生み、

 

受験で有利になるのではないかと他校から不満が出ることにもなったのです。

 

実際、粘り強く再テストに挑戦し続ける生徒が「オール5」を取るケースもあったとされます。

 

そして、その内申点を期待して家族で転入して入学する生徒もおり、

 

改革の成果と副作用が次第に明らかになったのです。

 

 

 

東京都の中3の12月段階の評定割合は成績一覧表の提出が義務づけられているため,

 

学校名が伏せられているだけで,

 

区市町村別に全校,全教科別に公開されています。

 

千代田区は公立中学校が2校しかないから,

 

5段階の評定分布が高い方に偏っている麹町中は特定されてしまいます。

 

以下のリンクを見ると一目瞭然ですね。

 

令和1年度

 

令和2年度

 

 

他校に通う生徒からすると、5がとりやすい中学校はうらやましいでしょうね。

 

ただでさえ隣の芝は青く見えるものです。

 

ましてや情報公開によって中学校が特定された挙句、

 

5を大盤振る舞いしている状況には

 

不満の声が上がっても仕方がないと思います。

 

特に、千代田区のもう一つの中学校に通っている

 

生徒たちはどんな思いでしょうか。

 

通知表が学校内の評価だけであるならばよいのですが

 

高校入試の合否を決める資料になるのですから

 

学校間の格差には納得がいかないという意見もでてきます。

 

 

 

 

だからやむをえず、

 

生徒を受け入れる高校側は,評定=内申点に信頼性がないから,

 

当日の入試得点の比重を重くして対応しているわけです。

 

とはいえ,評定が合否判定に使われている以上,

 

「他の中学校とは明らかに異なる評価・評定」は言い逃れが難しいです。

 

 

 

 

でも、学校名を伏せた状態とはいえ

 

しっかりと情報公開している東京都は、

 

情報公開をやめてしまった埼玉県に比べると

 

格段に潔いといえるでしょう。

 

埼玉県は絶対評価が導入された後の数年間は

 

情報公開していました。

 

でも、批判の声を懸念したからでしょうか、

 

情報公開をやめてしまったのです。

 

 

 

 

学校間格差は存在しています。

 

これは否定できません。

 

しかし、それを嘆いていても仕方がありません。

 

公立高校受検者は、学力検査重視の学校を受検することも

 

できます。

 

まずは心機一転、しっかりと新学年の学校生活をスタートして

 

自己ベストを目指すことです。

 

応援しています。

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