一寸の光陰軽んずべからず
「人間五十年
下天の内をくらぶれば
夢まぼろしの如くなり
ひとたび生をうけ
滅せぬもののあるべきか」
織田信長の辞世の歌とさせている「敦盛」です。
意味は、
「人の世の50年は
天上界の最も下「下天」の一夜にしかならないほど短く、
夢や幻のようなものである。
一度生まれたからには、滅びないものなどはありはしないのだ。」
当時の平均的な寿命は50年でした。
織田信長も49才で亡くなっています。
現在は人生百年時代と言われています。
信長の頃のちょうど2倍ですね。
では、現在の人は人生で
信長の頃の2倍多くのことができると思いますか。
さて、クイズです。
人生の中でトイレに費やす時間は合計どれくらいだと思いますか。
人生80年だとして、人生でトイレに費やす時間はなんと合計約5年です。
また、食事に費やす時間は約10年、
お風呂に費やす時間も約10年、
睡眠に費やす時間はなんと約27年と言われています。
それらを全て足すと52年。
私たちは「生きている上でやらないといけないことの時間」に52年も費やしているのです。
加えて、幼稚園や保育園、小学校、中学校、高校、大学に通う時間、
就職して仕事をする時間などは人にもよるのでしょうが、
15年ほどでしょうか。
だから、「自由に使える時間」に使える時間はわずか約15年程度です。
個人差はあるにせよ、これが現実です。
自分が好きなことに使える時間はとても限られているのです。
家族と過ごす時間。
友だちと遊ぶ時間。
趣味の時間。
学習する時間。
読書をする時間。
ゲームに使う時間。
習い事やスポーツに使う時間。
テレビや動画に使う時間。
自分の時間は限られています。
全てに期限があります。
夏休みのはじめの頃には、
「あっという間の夏休みだぞ。
早めにやるべき宿題を片付けなさいよ。」
と言われても、
「まだまだたっぷり時間はあるじゃないか。もう少したったらやればいいさ」
などとのんきに考えて、やるべきことをやらない人もいます。
しかし、夏休みのおわりに、
「宿題が終わっていない!
もっと早めにやっておけばよかった。
もう少し夏休みが続けばいいのに!」
などと後悔しても、今さらどうにもなりませんね。
人生も同じではないでしょうか。
年を取ってから、
「若いころに〇〇をしておけばよかった」
などと後悔しても無駄ですね。
小学生や中学生は
例えるならば、
人生では、夏休み最初のころです。
まだまだたっぷり時間はあると考えてしまいがちです。
でも、繰り返しますが、
自分の時間は限られています。
全てに期限があります。
だからこそ人生は面白いし、
人は生きることに必死になる。
そういうことを考えたうえで、
自分に大切だと思うことには積極的に時間を割くべきだと思います。
勉強ももちろん、遊びや旅行も、やりたいことには貴重な時間をおしみなく使おう。
ただし、ムダは徹底的に排除しよう。
スキマ時間も上手に活用しよう。
時間の価値を高めることを意識するとはそういうことです。
ムダにすごしても有意義に動いても、
一日の長さは全員等しく与えられています。
さあ、二度とこない貴重な今日をそして明日をどう過ごしますか。