ボスとリーダー
新型コロナウィルスの影響で、小中学校でいろいろなことが遅れている。
先日、近隣の中学校で、初の委員会を開いたらしい。
うちの生徒から、
「委員長にはなれなかったけれども、副委員長になりました」
との報告を受けた。
以前の授業で、
「勉強だけができても、社会で通用しないだろう。
人と理解しあい、人を動かし、人といっしょに何かを成し遂げる経験をしよう。」
と話した。そして、
「苦労は買ってでもしたほうがいい。
リーダーシップの勉強だと思って、積極的に役職に挑戦しよう」
と話したことを覚えていてくれたのだ。
嬉しく思うと同時に、
この子の成長のために今後もいろいろと助言していこうと思う。
彼ならば、立派なリーダーになれるだろう。
ところで、「リーダー」と「ボス」の違いをご存じだろうか。
イギリスの有名百貨店の創業者であるハリー・ゴードン・セルフリッジは、
ボスとリーダーの違いについて以下のような言葉を残している。
The boss drives his men; the leader coaches them.
The boss depends upon authority, the leader on goodwill.
The boss inspires fear; the leader inspires enthusiasm.
The boss says “I”; the leader, “we.”
The boss fixes the blame for the breakdown; the leader fixes the breakdown.
The boss knows how it is done; the leader shows how.
The boss says “Go”; the leader says “Let’s go!”
The customer is always right.
トヨタ自動車の豊田章男社長もこの話の一部を引用している。
「ボスは私と言う。リーダーはわれわれと言う。
ボスは失敗の責任をおわせる。リーダーは黙って失敗を処理する。
ボスはやり方を胸に秘める。リーダーはやり方を教える。
ボスは仕事を苦役に変える。リーダーは仕事をゲームに変える。
ボスはやれと言う。リーダーはやろうと言う。」
部下に恐怖を与えて支配する「ボス」と、
部下の熱意を引き出してあるべき方向へ導く「リーダー」。
組織に必要とされる人材は、ボスではなくリーダーであることは明らかだ。
子どもたちには、学力も人間性もどちらも鍛えぬき、
社会の様々な場所で活躍できる人材になってほしい。
さて、話は変わります。
2012年6月30日に東京大学の伊藤謝恩ホールにて、瀧本哲史さんが
300人の10代・20代を集めて「伝説の東大講義」を行いました。
「君たちは自分の力で世の中を変えていけ!」というメッセージがつまった白熱の2時間でした。
その講義の最後で、瀧本さんは「8年後の今日、2020年の6月30日の火曜日に
またここに再び集まって、みんなで『宿題』の答え合せをしましょう」と言いました。
まさに本日のことです。
しかし、残念ながら瀧本氏は昨年にお亡くなりになっています。
さらに、新型コロナウイルスの流行のため、ホールの使用ができません。
集まることはできないのですが、
以下のリンク先より、
伝説の講義をユーチューブで視聴できるそうです。
本日19:00からだそうですので、興味のある方は本日19:00にご覧ください。