先
戦で敵と相対したとき
いかに勝つか。
宮本武蔵は
「三つの先」に焦点を当てる。
戦いでは
大別して
自分から攻める場合
敵から攻めてくる場合
同時に攻め合う場合
の三つがある。
いずれも
常に「先」
つまり主導権を握ることが肝要と力説。
武蔵は
それぞれの「先」を
「懸の先」
「待の先」
「躰々の先」と称した。
さらに重要なことがある。
敵の攻撃を
“抑えよう”
と思うのでは後手になる。
相手が技を出そうとする
その「先」を取る。
「先々の先」
を押さえて勝つ。
歴戦の剣豪の結論である。
「先んずれば人を制す」とは
合戦だけにかかわる故事ではない。
子どもたちの学習においてもその通りである。
新年度の始まったばかりの
ゆっくりとした空気の中
誰よりも早く
強く決意し
やり続ける。
習慣になるまでやり続ける。
そうすれば取り組むスピードも増す。
先手必勝は学力向上の要諦なのである。