柔軟に考える
AIがものすごい速度で進化している。
どんどん使いやすくなり
学習でも仕事でも
使っている人は多いのではないだろうか。
でも、あえて言いたい。
「専門家の言うことを鵜呑みにはしない。
時には素人の発想が正しいこともある」
即席めんの発明者・故安藤百福氏の言葉だ。
1958年
安藤氏が「チキンラーメン」を商品化した時
食品問屋は、値段が高くて「商売にならん」と厳しかった。
量産化の際も技術者は難色を示した。
71年の「カップヌードル」も最初の評判はさんざん。
しかし庶民の間で爆発的なヒットになった。
今では即席めんの消費量は世界でなんと年間1000億食を超える。
じつは安藤氏は
75年に「カップライス」という商品を開発している。
政府の後押しもあり
前評判は最高。
新聞でも「奇跡の食品」と絶賛された。
しかし消費者からは不評で生産を中止。
30億円もの投資を無駄にした。
時代を画する発明や運動は
最初は世人から評価されないことがある。
だが
真に優れたものは必ず強い支持を受け
広まっていく。
大事なのは人々の要求を知る鋭敏な感覚であり
改善を重ねゆく柔軟な発想であろう。
専門家もAIも
参考にするところは参考にするけれど
あくまで参考に。
即席めんの父はそう教えてくれた。