おむすび
母が娘に語る。
「おむすびが
どうしておいしいのだか
知っていますか。
あれはね
人間の指で握りしめて作るからですよ」
太宰治の『斜陽』の一シーンだ。
きょう1月17日は「おむすびの日」
阪神・淡路大震災では
炊き出しボランティアのおむすびに
多くの被災者が救われ
励まされた。
この善意の心を留めようと
記念日になった。
NHKの朝ドラのタイトルも「おむすび」だ。
今日は阪神・淡路大震災のことも放送されていた。
私は朝ドラは欠かさず見るようにしている。
どんなに忙しくても
録画して観る。
朝ドラは、主人公の半生・生涯を中心に
それをとりまく家族や家庭を描いたホームドラマの体裁がほとんどである。
登場人物たちに、元気をもらったり
その生き方・考え方を自分自身と比べることで
自分を顧みたり、自分に足りないものに気付くことができる。
だから朝ドラは人生の教科書だと生徒たちに言っている。
さて、「おむすび」は「恩結び」でもあるのだろう。
直接、手を握ることはできなくても
握りしめた励ましの真心は必ず相手に届く。
心は見えない。
しかし、心はつながる。
心は心を動かす。
うちの塾はおむすびのような塾でありたいな。
ふと、そう思った。