良書
今日は1冊の本の紹介。
才覚に優れた青年は若くして官職につく。
名を残そうと
職を退き詩人を目指す。
しかし、名はあがらず
生活に困窮し
地方の役人に。
そこには
かつて自分がさげすんでいた人間が
上役にいた。
彼の自尊心は傷つけられ
ついに発狂して行方知れずになる。
彼は「臆病な自尊心」と「尊大な羞恥心」がたたり
虎へと身してしまう。
ある日
人に喰らいつく寸前で身を翻す。
襲いかかったのが
数少ない旧友と気付いたからだ。
なぜこんなことになったのだろうか。
だれもが内面に
「臆病な自尊心」や
「尊大な羞恥心」といった
“猛獣の心”を持ち合わせてはいないだろうか。
その心に流されてしまうのか
飼い慣らしていくのか。
人がよりよく生きる分かれ道となる。