努力
幸田露伴は『努力論』の中で
努力には二つあると定義した。
一つは「直接の努力」
もう一つは「間接の努力」で
それは「準備の努力」だという。
忙しさの中、とかくおろそかになりがちなのが「準備」の時間。
準備不足の“出たとこ勝負”で
一度は乗り切れたとしても
いつまでも続くわけがない。
直接の努力だけでは空回りになることもある。
結果が伴わないと
「こんなに頑張っているのに……」
と自分の努力を否定する気持ちに陥ることも。
今年度最初の定期テストが近づいてきた。
中学生が定期テストの範囲表の内容を
一生懸命学習するのは「直接の努力」だと言える。
では「準備の努力」はいったい何をすることだろうか。
例えば
普段からの復習は準備の努力ではないだろうか。
または
普段からの長時間の学習もそうだろう。
前者は学習内容の定着のために
後者は学習体力の増強のためだ。
幸田露伴はこう指摘した。
努力が結果を伴わない場合は
努力の方向が悪いか準備を怠っているか
どちらかである。
余裕があるから準備するのではない。
勝つために、最善の準備を怠らない
それが勝利への王道である。