外圧
ご飯は食べなければ生きていくことはできませんが
学習はしなくても生きていくことはできますね。
だからこんな調査結果があります。
文部科学省が行った調査では
高校1年生の約25%が一日の家庭学習時間がゼロで
1時間未満が約30%でした。
高校生になって家で勉強をしない人と言うのにはいくつかの種類があります。
まずは
①時間が足りなくなるパターンです。
高校は小中学校よりも遠くにあることが多いです。
片道で1時間程度かかる人はたくさんいます。
中には片道2時間程度かける人だっています。
そのような人は、
8時40分の始業に間に合うためには
6時30分には家を出なければなりません。
さらに部活動をやってると
帰れるのがだいたい19時ぐらいだとすると
帰ったところで21時。
もうこの時点で翌朝の出発時刻まで
9時間30分しかありません。
この9時間30分の中に
夕食、朝食、就寝などを含めたら
勉強する時間なんてそんなにないはずですよね。
その9時間30分ぐらいしかない中でも
スキマ時間を活用して
勉強する人はするのです。
本当にすごいですよね。
電車通学はやってみると分かりますが
小中学校時代よりも疲れます。
だから眠くなったりもするのですよ。
もう一つのパターンはいくつか分かれますが
②いわゆる入試が終わって燃え尽きてしまったパターン。
その他にも
③高校に入ったところで次の目標がなく、勉強に対してやる気が無くなってしまったパターン。
④家庭内で何か問題がある場合、家族との関係が悪いパターン。(反抗期など)
②から④のパターンでは
外(親や塾講師や学校の先生)が働きかけて
何らかのきっかけ作りをしないと勉強はしないものです。
最終的には自分から学習するようになったとしても
はじめは「外圧」というきっかけが必要です。
内なる変化を期待していても
3年間で自分から動き出せるようにはなりにくいものです。
何事もそうですが「外圧」による動機付けは効果的です。
勉強と言うのはいわゆる贅沢品の一種なようなものです。
学校や家庭など周囲に何らかの問題があるとできなかったり、やらないものです。
だから、本当は外圧、外環境によって改善できるものを
子に転嫁している親がいるのは中々もったいないものだと思います。
「外圧」は大人になっても有効活用できます。
社会に出てからこそ本当の学びが始まります。
学校や社外勉強会とか
オンラインでのものも様々ありますね。
何もなければ人は一人で動くことが困難ですが
周囲の「外圧」があれば
動くことは簡単にできます。
小中学生の塾の活用もそのようなもののひとつです。
「外圧」を上手に活用していくことで
学びを上手に効果的にしてほしいと願っています。