航海
人生は、よく「航海」に例えられる。
私は学習指導しているので、
学習も人生と同じように航海に例えて話す。
どちらも順風満帆の時もあれば、厳しい嵐の時もある。
英国の詩人ポープは、
「理性は羅針盤で、欲望は嵐」とうたった。
欲望の嵐に負けず、
理性によって烈風をも力に変え、
目指すべき岸へたどり着くのだ、と。
学生時代、特に受験期はとても短い。
羅針盤で目的地を目指し、
少しずつ進んでいかなければ
たどりつくことはできない。
ましてや欲望の嵐に翻弄されて
羅針盤を見ることがなければ
目的地とは全く違った場所に流されて行ってしまう。
俯瞰して自分自身を見つめてほしい。
自分は流されていないだろうか?
欲望の嵐に負けていないだろうか?
英知を磨くは何のため――
この“心の羅針盤”を持つ限り、
試練の嵐に遭っても、針路を誤ることはないだろう。
若き船長たちが、
人生という帆を揚げて船出する、
学習という手段を使って私はそれを応援していく。
これらもずっと。