自転車の練習
近所の公園で親子が自転車の練習をしていた。
後ろで自転車を支えつつ駆けだす親。
子の顔がゆがむたび、
すかさず声を掛け、
励ましている。
どちらも、真剣そのもの。
ほほ笑ましい光景に、
子どもの頃の記憶がよみがえった。
自転車の練習は失敗の連続だった。
恐怖感が募り、何度も諦めかけた。
そんな自分に、父親は粘り強く付き合ってくれた。
終始、繰り返していたのは「大丈夫。絶対できるよ」との言葉。
あの励ましと、
初めて自転車に乗れた時の喜びが、
今も心の奥深くで自分を支えてくれている気がする。
子どもは、初めから自分に自信を持っているわけではない。
自信は、自分を認め、
信じ、励まし続けてくれる他者との関わりによって、
時間をかけて育まれるものなのだ。
あの自転車だって
乗れるようになったように、
この問題だって
解けるようにならないわけがない。
大事なのは
できるまで
やり続けること。