質問
現在、中学生の生徒面談を実施中だ。
学習の取り組み状況や進路のことなど
いろいろな話をする。
新年度が始まり、学校での学習が本格的にスタートした。
これが意欲向上のきっかけになればいいなと思いながら対話を積み重ねる。
さて、面談に限ったことではないのだが
生徒たちと話をしていると感じることがある。
例えば学習内容の質問を受けるとき、
どの学年についても言えることだが、
成績の良い生徒は質問が非常に具体的だ。
曰く、
「ここの『・・・・・』はどういう意味で訳せばいいですか?」
「この問題にこの公式を当てはめても大丈夫ですか?」
「ここの関係代名詞はどうしてwhoじゃなくてthatなんですか?」
教える側としても分からないところが明確なため
具体的に説明しやすいということになるし、
教わる側も明確な回答が得られ学力が確実に向上する、
という好循環が起こるわけだ。
一方、成績がまだまだこれからという生徒の場合は、
抽象的な質問をしてくることが多い。
曰く、
「どうしたらやる気がでますか?」
「数学はどうやったらいい点数が取れますか?」
「英語はどうやって単語を覚えたらいいですか?」
もちろん、質問してくるのは姿勢としては悪くないし、
どんどん質問してもらいたいと思っている。
かつ、私たちも、生徒の現在の状況を考えながら、
質問の趣旨をできるだけ的確に捉え、
正確なアドバイスを与えるように努めている。
でも、抽象的な質問に対しては、
やはりアドバイス・回答も抽象的なものになりがちだ。
即座に学力向上につながりにくいところもある。
「何が分からないかが分かる」というのは学力向上にとって大事なこと。
そして、分からない所があればすぐに質問するという姿勢は、
教わる側にとっても教える側にとっても利益のある姿勢だ。
誰だって最初は分からないことだらけだ。
さらに、やればやるだけ分からないことが出てくる。
「もぐらたたき」のように、でてきたらすぐに理解するようにすればいい。
その姿勢で半年もやっていると
「勉強の仕方が分からない」という質問は出てこなくなる。
今は年度初めだからまだよいのだが、
1学期後半になってもこの質問が出てくるようならば
極めて危険な兆候だ。
はじまりの春はもうそろそろ終わりを迎えようとしている。
次の季節に向けて、動き出したい。