良書との出会い
ノート型パソコンや携帯音楽プレーヤーなど、
HDD(ハードディスク駆動装置)の小型・大容量化に欠かせない垂直磁気記録方式。
その記録方式を発明した東北工大の岩崎俊一理事長は、
東北大電気通信研究所長、東北工大学長を歴任、垂直磁気記録の父と呼ばれている。
岩崎氏は、この記録方式の発想を
トルストイの大著『戦争と平和』における“ボロジノの戦い”の描写の中から得たという。
氏の弛まぬ研究・努力があればこそ世界的な技術革新につながったことは間違いない。
そのうえで、世界最高峰の文学作品に触れたことで発想のヒントがひらめいたことは、
一冊の本が一人の人生を大きく変えた証左といえよう。
今日から読書週間が始まる。
終戦間もない1947年(昭和22)年、
まだ戦火の傷痕が至るところに残っているなかで
「読書の力によって、平和な文化国家を作ろう」という決意のもと、
出版社・取次会社・書店と公共図書館、そして新聞・放送のマスコミ機関も加わって、
11月17日から、第1回『読書週間』が開催された。
そのときの反響はすばらしく、
翌年の第2回からは期間も
10月27日~11月9日(文化の日を中心にした2週間)と定められ、
この運動は全国に拡がっていった。
岩崎氏の例だけでない。
本は著者の人生が凝縮されたものだ。
一冊の良書から、
すぐれた先人たちの叡智を学ぶことができる。
今年の読書週間は何を読むか決まっているだろうか。
決まっていない人は
図書館に出かけてはいかがだろうか。
きっと良い出会いがある。
選んだ本を手に取り、
ラストページまで駆け抜けてほしい。
さて、話は変わって、
「思春期の時点で抱いていた価値意識が
高齢期の幸福感を予測する」という研究の話。
良い人生だったと思えるためには、
若者自身の興味や好奇心をはぐくむための
周囲の助けや教育環境が大切であることが示唆されます。
リンク先をご覧あれ。