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王貞治氏は高校時代
早稲田実業の選手だった。
1年の夏から3年の春まで4季連続の甲子園出場。
優勝も経験し、
投手としてノーヒットノーランも達成。
華々しく活躍したが、
野球人生を決定付けたのは、
予選での1度の敗北だったと本人が語っている。
それは最後の夏、
甲子園を懸けた東京大会の決勝戦。
早実は明治高に延長12回、
6―5で逆転サヨナラ負け。
卒業後は大学進学と決めていたが、
「何かをやり残した」という思いがぬぐえなくなり、
プロの道に進むことになる。
悔し涙が、その後の猛練習を支え、
世界のホームラン王を生んだともいえるだろう。
今日は埼玉県の公立高校入試の合格発表。
定員数ー志願者数=不合格者
実際には志願取り消しなどがあるため数字は少し異なるけれど
下記の人気校では隣に書いてある人数が不合格者数になる計算だ。
川口市立 288人
市立浦和 272人
大宮 208人
浦和西 200人
所沢北 194人
蕨 173人
浦和一女 170人
越谷北 167人
川越 161人
和光国際 152人
浦和南 150人
川越南 145人
市立川越 145人
伊奈学園 137人
越ヶ谷 132人
川越女子 126人
越谷南 115人
浦和 108人
南稜 111人
川口北 95人
春日部 93人
勝負は絶対に勝たねばならない。
そのために必死に練習する。
その厳しさの中で、
たとえ敗れても自己の限界を超え、
努力する姿勢は残る。
目標に向かって戦う命は次の勝利を必ず開いていくものだ。
甲子園では敗者が美しいのも、
涙の中に咲く未来の花を見ているからかもしれない。
今日は
「よかった!」という歓喜の声と
「悔しい!」という悲哀の声が
まじり合う日だ。
両者とも涙を流すかもしれない。
しかし、流す涙の味こそ違えども
涙の先に未来の花を見たものこそが
次にやってくるさらに大きな挑戦の後に
歓喜の涙を流すのだと信じている。
先日、大学受験を終えた教え子が遊びに来てくれた。
4年前のちょうど今頃
第一志望の川越高校に合格した優秀な子だ。
昨年に高校卒業後、1年の修業期間に突入。
無事今年の国公立大の入試までが終わった。
そのあとすぐに顔をだしてくれたのだ。
すごく背が伸びていたことと眼鏡をはずしていたこと
そして何よりもマスクをしていたので
最初は誰だか分からなかった。
でも、話し始めたらすぐに
時間が戻ってきた。
川越高校でぬるま湯に浸かっていたようだ。
中学時代は彼とあまり成績も変わらなかった別の教え子の話になった。
その子は浦和高校に進学した。
ぬるま湯には浸からずに3年間を過ごし、
現役で東工大に進学したという。
人生に「~たら」とか「~れば」はないのだけれども、
もし仮に、その子が川越高校でなく
浦和高校に進学していても
大学受験は同じ結果だっただろう。
そして、浦和高校に進学した子が
川越高校に進学したとしても
同じ結果になっているはずだ。
高校受験が終わって勉強をやらなくなったら
どこにいってもうまくいかなくなるものだ。
特に進学校であればなおさらだ。
おおげさに言っているわけではない。
合格発表は終わった。
これまでの取り組みは過去のものとなった。
変えたい過去はいっぱいあるし
何度も思い出してしまう悔しい過去もある。
でも過去はどうやっても変えることができない。
過去から学び
変えるべきは未来だ。
先ほどの川越高校の子も浦和高校の子も
高校受験の合格発表のときには
3年後、自分が難関大学に現役で合格することが
当然だくらいに思っていただろう。
今日もそんな気持ちになっている中3生はいっぱいいることだろう。
受検終了時点での学力は2人はほぼ同じだったけれど、
2人の決定的な違いは、
高校入試が終わってから
勉強を続けたか続けなかったか
そこにある。
今日という日に言うべきではないかもしれないが
どの高校に進学するのかよりも
手を抜かず毎日コツコツとやるのかやらないのかのほうが
3年後の進学を左右することだけは間違いない。
これを忘れずに取り組み続けるのならば大学進学は問題ない。
今日という日は未来から振り返ったときの道標。
Wish you all the best!