成長
ある小学校教師が準備不足のまま理科の授業に臨んだ。
そんな日に限って児童に突然質問されてしまう。
「ナマコに骨はありますか?」
教師は面食らいつつ「当然骨はない」と答える。
ところが教科書をめくるとあると書いてあった。
ある教育現場の実話である。
一番の失策は、教師が自らを模範的な知識の伝達者と錯覚していることにある。
教師が子供に対して私のようになりなさいと自分を模範にさせるのは傲慢だ。
もしも教師が模範になりうるとすれば完成を目指して努力する姿を示すことにある。
家庭教育も同じだろう。
完璧な親などいない。
むしろ自らの欠点や至らなさを自覚し、
自分らしく成長しようと努力を重ねる姿に子供は共感を覚え、挑戦の心を抱くのではないか。
知識の伝達だけなら、現代ではインターネットの方が生身の人間より一枚も二枚も上手である。
だがダイヤモンドがダイヤモンドでしか磨けないように
豊かな人間性は人間との関わりの中でしか育たない。
昨夜、ある保護者の方からメールをいただいた。
お子さんといっしょに基礎英語を始められたとのこと。
これってとても素敵なことだと思う。
ご多忙な中、時間を作ることは難しいけれど
共通のことにチャレンジすることは
後から振り返ったときに
かけがえのない経験にもなるだろう。
ぜひ習慣化してほしい。
メールの返信を打ちながらふと思う。
教育とは共に学び、共に未来を拓いていくことではないだろうか。
明日から4月通常授業がスタートする。
全力で、子どもたちと共に学んでいきたい。