可能性
栃木の有名な陶器の益子焼は、
粘土の粒子が粗いため、
重くて割れやすい。
しかし、醸し出されるその重厚さが、
他に類を見ない魅力を生み出す。
陶器に不向きといわれた
粗い粒子の可能性を信じた先達の努力があって、
益子焼が誕生したといえる.
大正時代、活動写真(映画)の弁士として名を馳せた徳川夢声。
他の弁士に比べ、
決して多弁ではなかった。
だが、夢声は、
凝縮された表現によって物語の魅力を最大に引き出し、
「弁士業をまさに芸術の域にまで高めた」。
素材の可能性を見つけ、育もうとする心。
対象の魅力を引き立て、花開かせる知恵。
芸術の世界に限った話ではあるまい。
人間も同じではないだろうか。
誰にでも、伸ばせば光る長所がある。
可能性を信じ、見いだし、育む情熱が必要だ。
昨日は新年度初めての中1の授業を実施した。
中学生活を先取りして、
夜の授業。
眠くなるかも・・・・・と心配していたが
全員真剣に楽しく授業に参加してくれた。
目がいきいきとしていた。
みんな嬉しそうな表情だったのが何より。
うちは小さな塾だから
中1もあと5名ほどで満席になってしまう。
だからこそ
一人ひとりの個性と可能性をしっかりと理解し
育んでいきたいと思う。