傷のついたリンゴ
評論家の外山滋比古氏がリンゴの産地を訪れた。
リンゴを買い求めた時、
外山氏は、あえて傷のついたリンゴを選んだ。
すると、店員から「お客さん、通だね」と声を掛けられた。
なぜ外山氏は通を言われたのか分かりますか。
傷のあるリンゴは修復しようと、糖分を多く出すので、
かえって甘さが増すという。
それを知っていて甘いリンゴを選んだ外山氏を
店員が通だといったのだ。
リンゴだけでなく、
人間にも同じことが言えるのではないだろうか。
傷つき、苦労したほど人間としての味というか深みが出る。
受験シーズンも大詰づめとなった。
思うような結果が出ず、不安に心揺れる人もいるだろう。
だが、努力を重ねた事実は決して消えない。
不安に押しつぶされそうな中、懸命に前に進む日々こそが
振り返ってみたときには宝物だと気づくはず。
『自分は自分なりに、できることをやり切った』と言える戦いをすればいい。
春を目指す受験生たちに心からエールを送りたい。
話題は変わって、入試問題の話。
問題の前置きが気になることがよくある。
これなんかは典型的な「意味あるの」って思う前置きだ。
2021年ラ・サール中学校社会より。
太郎さんと花子さんに一言。別の話題でもいいと思う。