信長の気持ち
織田信長が10年がかりで勝利を収めた「石山本願寺の戦い」。
後半の5年間は
重臣・佐久間信盛父子ら率いる軍勢が
敵陣・本願寺を取り囲んでいた。
長い膠着状態の末
最後は信長の采配で
終止符を打った。
信長は、この直後
佐久間父子を遠国に追放した。
勝った末の重臣への処分に皆が驚いた。
信長が自ら筆を執って
父子に書き送った「折檻状」には
その理由が記されている。
例えば
5年間も在陣していながら何ら成果を出せなかった。
相手を大敵だからと攻撃しなかった。
守りさえ堅固ならば、いずれ敵は屈服すると安易に構えていた。
同志の戦う姿に触れても奮起できなかった。
戦況について一度も信長に報告や相談がなかった。
そのくせ自分の蓄財だけは怠らなかった――等。
怒りに震えながら信長が綴った“罪状”は、19条にも及んだ。
戦場に“居る”ことと“戦う”ことは違う。
惰性や慢心や臆病を排し
勝利に向かって勇敢に前進しようとしてこそ
本物の戦いと言えよう。
夏期講習に参加しているだけでは不十分だ。
学力向上とか合格を目指して
前進していく中にこそ
本当の成長がある。