今の時代の得点力とは
上記の問題は今年度の小6全国学力調査に出題された問題だ。
正答率21.1%らしい。
最近の学力観に基づいたこの1問から
いろいろなことを考えた。
まず、この問題は、
出題文中の数字を適当に掛け算とか割り算すれば
何となく答えが出てしまうタイプの問題ではない。
というよりも、最近の流行りはそういう問題を
極力避けてるのだ。
だから、ふだんから簡単に答えの出る問題しか解いていないと
最後に行きつくまでに疲れてしまうのだ。
しっかりと訓練できていなければ
前半で問題文をちゃんと読むのをあきらめてしまうだろう。
全国学力調査は文部科学省からのメッセージだ。
「こんな問題が解けるようになってほしい」
というメッセージだ。
だから、ズバリ言わせてもらうと
一問一答のような問題ばかりしていると
今の時代はいい点数が取れなくなっているということだ。
センター試験を全国学力調査風につくりかえたのが
大学入試共通テストだ。
日本語の「読む」力を測っているのが学力調査の特徴であるのならば
それに対応したトレーニングをしなければダメだ。
問題が複雑で
「解く気になれない」のでできない現象が
多くの子どもたちに起きていることは
学習指導要領実施状況調査の結果からも明らかだ。
しかし、よく読んで考えてみると
そんなに難しくないことが分かるだろう。
「設定が複雑」に見えるのは
採点しやすくするために解答に限定をかけることが目的だ。
そういう「問題の作り手」の意図が読めることが
これからのペーパーテストで得点をとるためのコツだ。
「簡単に答えられるペーパーテスト」
しか経験していない子どもたちが
こういった問題を解けないのは当たり前なのだ。