人生の出発点
うるう秒ってご存じだろうか。
地球の自転速度と原子時計の時刻のずれを調整するために
数年に一度、協定世界時 (UTC) に
1秒を追加または削除するものだ。
日本では、通常、7月1日か1月1日の
午前9時直前に調整が行われていた。
行われていたと書いたのは
現在は実施されていないのだ。
最後の実施は2017年。
なぜ廃止されたのか。
主な理由は
情報化社会における
システム障害のリスクが高まっているためだ。
特に、ITシステムにおいて
うるう秒の挿入・削除による時刻のずれが
システムの誤作動やダウンを引き起こす可能性があるためだ。
本来ならば
2度くらいはうるう秒の挿入があったかもしれない。
たかが2秒、されど2秒
2秒あれば、いろんなことができる。
たとえば
「ありがとう」「負けるな」という言葉。
2秒で、心が揺さぶられることもある。
うるう秒のように
全世界で、時計の針を進めたり戻したりすることはあっても
現実として過ぎ去ったときが戻ってくることはない。
時は1秒1分1日を着実に刻み、
現在を過去へ
未来を現在へと塗り替えていくということだ。
だから
今この瞬間を
懸命に前を向いて進む中に
明日への希望が生まれると信じたい。
常に、「今」「ここ」が人生の出発点である。