不可能を可能に
東京でパラリンピックが開かれているというのに
ここのところ忙しかったため
テレビも観ていなかった。
スマホでニュースを流し見していたところ・・・・・
口にラケットをくわえて卓球をする選手がいるとあった。
腕や足に障害のあるクラスのエジプトのイブラヒーム エルフセイニ・ハマドトゥ選手。
予選リーグ突破はならなかったが、
「“できないことはない”と世界中の人に知ってほしい」
と試合後にメッセージを残した。
10歳のときに列車事故で両腕を失ったとあった。
10歳と言えば日本の小学4年生だ。
自身におきかえて想像してみたら、
絶望してスポーツに挑戦しようとも思わないだろう。
両腕がある他人をうらやんでいるだろう。
でも、イブラヒーム エルフセイニ・ハマドトゥ選手は違った。
サッカーに打ち込んでいたそうだ。
たしかにサッカーならばなんとかできるかもしれない。
でも、転機は13歳のときだ。
友人から「卓球はできない」と言われたそうだ。
心ないことをいう子どもがいるものだ。
しかし、この一言が卓球を本格的に始めるきっかけになったのだ。
「ムリ」って言葉を子どもたちから聞くことがある。
たくさん宿題を出されたとき、
難関校の受験の話をするとき、
その他高いハードルを感じるときに
「ムリ」って条件反射のように思う子がいる。
確かに、困難なものもある。
でも、ムリじゃない。
両腕がなかったら
ボールが持てない。
サーブトスもできない。
だからムリ。
普通の人ならばこう考えるはず。
でもハマドトゥ選手は違った。
やり方があるはずだ。
あきらめなかったのだ。
可能性を信じて。
途方もない練習をくりかえしたのだろう。
動画で見たら見事に足でサーブトスしていた。
口でラケットをくわえてトップ選手とラリーなんてできないと私も思っていた。
でも動画の中のハマドトゥ選手は「普通に」ラリーをしていたのだ。
不可能と思われることを可能にするための挑戦をして、人々に勇気を与えてくれる。
これ以上に偉大なことはないと思う。
学習でも「ムリ」だと決めつけてしまうと
挑戦すらしない。
だからそこには努力すら存在しない。
そんな日々を過ごしている人は多いと思う。
でも、学習においてムリな事なんてないのではないか。
ハマドトゥ選手ならばきっと笑ってそう言うと思う。
https://www3.nhk.or.jp/news/special/2020news/special/article_20210827_01.htm