レッドリスト最新版より
地球上には、様々な生態系が存在し、
これらの生態系に支えられた多様な生物が存在しています。
環境省の資料によると、
全世界の既知の総種数は約175万種で、
このうち、哺乳類は約6,000種、
鳥類は約9,000種、昆虫は約95万種、
維管束植物は約27万種となっています。
まだ知られていない生物も含めた
地球上の総種数は
大体500万~3,000万種の間という説が多いようです。
2019年12月10日、
IUCN(国際自然保護連合)は
絶滅の危機にある世界の野生生物のリスト「レッドリスト」の
最新版を公開しました。
2019年は7月に続く更新となりました。
この最新のリストで絶滅危機種とされた種の数は30,178種。
更新のたびに増えていた数は、
とうとう3万種を超えてしまいました。
2000年には絶滅の危機にある野生生物は2万種以下でしたので、
およそ20年で、1万種以上も増えたことになります。
注目したいのは、
今回調べられたのは11万2,432種だけであるという点です。
全ての種を調べたわけではないのです。
さきほど地球上の総種数は
大体500万~3,000万種の間という説が多いようですと書きましたが、
仮に全ての種を調べつくしたらどれくらいの数種になるのでしょうか。
素人感覚であるけれど
今回の調査結果から
約11万分の3万に近い数字になるのではないのかなとも思います
約分すると11分の3!
IUCNでは、2020年までに16万種にまで調査対象を拡げて、野生生物の危機の実態をさらに明らかにしようとしています。
今年5月には、国連環境計画(UNEP)主催の政府間会合において、
人類の活動によって約100万種の動植物が絶滅危機にさらされていると警告する、報告書を発表した。
自然環境は地球上のあらゆる場所でかつてない速度で衰退しており、
その最大の原因は人類の食糧とエネルギー需要が拡大し続けているからだという。
IPBESは、この衰退の動きは食い止めることができるものの、それには人類の自然の関わり方が全面的かつ「抜本的に変化」する必要があると結論している。
抜本的変化とはどのようなことだろうか。
私はかつて流行した
美川憲一さんのことばにカギがあると思う。
ご存じでしょうか。
彼の名言「もっと端っこ歩きなさいよ!」
こそ解決のカギだと思うのです。
他の種のことを考えずに、
地球を我が物顔で独占し
闊歩している
我々を戒めてくれる言葉ではないでしょうか。
端っこを歩くぐらいの気持ちでちょうどいいのだと思います。
右肩上がりの経済活動のためばかりでなく、
本当に必要な分だけを利用させてもらうことを
考えていく必要もあるのではないだろうか。
そして、利用するときは
まわりの種に対して感謝の気持ちを忘れずに。
みんなが端っこを歩けば、
人類の自然の関わり方が全面的かつ「抜本的に変化」すると思います。