おろそかにせず
ベストセラー作家の浅田次郎氏も、長い下積み時代を経験した。
今、氏は複数の文学賞の選考委員を務める。
一つの賞につき、多くの応募作を読まねばならず、
その労力は並大抵ではない。
だが、氏は
「この仕事には気合が入る。
一行もおろそかにしてはならぬと思う」と。
なぜなら「(新人賞を)三十回も落ちたのは何かのまちがいだったと、
今でも信じているから」
仮に氏が”とんとん拍子”で大成していれば、
こうした思いは生まれなかったかもしれない。
書き手の奮闘に思いをはせつつ、
応募作に真剣勝負で向き合う。
氏の作品にもまた、
日々を懸命に生きる人々への温かなまなざしがある。
埼玉県の公立高校では
今、昨日実施された学力検査の答案採点に追われているだろう。
全員でミスがないように採点をする。
記述問題をしっかりと書いてくる受検生の多い学校や、
倍率が高い学校では採点に時間がかかるため、
面接や実技検査が実施されない。
そして部分点を与えるとか〇をつけるかどうかは
ある程度存在する基準に沿って考えるため、
採点者によって差別されることはほぼないといえる。
採点が終了したら今度は選抜会議に移る。
調査書などもチェックしながら、
どの人を合格にするか、
どこをボーダーラインにするかを会議する。
毎年のことだが、入試の採点ミスなどのニュースは尽きない。
どんなに注意しても人間だから間違いはありえる。
しかし、この日のために積み重ねてきた生徒たちのことを思うとミスは許されないと思う。
何百枚もの答案用紙を採点し、合格者を選び、3月4日に発表するのは
相当なハードワークだ。
しかし、浅田次郎氏のように
一問たりともおろそかにせず採点してくれることを切に願う。
あと1週間、果報は寝て待てのココロで待つとしよう。
「寝て待て」といっても、
怠けて待つという意ではなく、
人事を尽くした後は気長に良い知らせを待つしかないということだから。
さて、話題は変わって英語の話。
NHK語学講座のサイトで英語力測定してくれる。
お試しあれ。
https://eigoryoku.nhk-book.co.jp/?_ga=2.179085344.528938255.1645751244-999057074.1645751244