あきらめない

高校3年になり、大学進学を希望する息子に、

 

父は「駄目だ」の一点張り。

 

当時、心臓を患う母の治療費がかさみ、

 

タクシー運転手の父が働けど働けど家計は火の車だった。

 

だが諦められず、泣いて訴えると父は言った。

 

「うちみたいな貧乏人、弱い人のための医者になれ」

 

息子とは、医師で作家の鎌田實さんである。

 

 

医師となった鎌田さんは地域医療に従事。

 

難民キャンプで診察するため海外へも飛んだ。

 

父の言葉通り、貧しい人や病める弱者に尽くす生き方を貫く。

 

 

 

鎌田さんは自著の題名に「あきらめない」という言葉をよく使う。

 

本人の信念を表すキーワードでもあろう。

 

断じて諦めない、

 

その強い心が一切の勝利への扉を開く重要な「鍵」である。

 

 

 

 

さて、話は変わって

 

昨日、受験生から進路相談を受けた。

 

入学後ずっと変わらない第一志望があ

 

昨年はコロナ禍の中、その学校を見学にも行った。

 

しかし、先日、県内のある私立高校から

 

部活動の誘いを受けたとのこと。

 

今、どちらにするか悩んでいるとのこと。

 

ご両親は自分の行きたい高校に行きなさいと言ってくれている。

 

私のアドバイスは

 

「大変そうな方を選んでごらん。」

 

今まで楽な方に流されやすかったその生徒に

 

転機が訪れているのを感じた。

 

飛躍の時がやってきたのだ。

 

帰り際の笑顔を見たら

 

私の意図が伝わったようだ。

 

こういうことが

 

生徒たちの人生の原点になればいい。

 

塾の仕事のやりがいと責任ってこういうことにあると思う。

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