電気ケトル

昔はやかんを使っていたのだが、

 

最近は電気ケトルを使ってお湯を沸かしている。

 

水を入れてスイッチオン。

 

しばらくの間は全く変化がない。

 

水を多めに入れたときなどは

 

一向に変化がないので

 

スイッチを入れ忘れたのか

 

確認してしまうくらいだ。

 

当たり前なのだが

 

お湯はいきなり沸かないのだ。

 

0度から90度くらいまでは、見た目にそこまで違いがない。

 

でも、沸点に近づいてくると

 

突然ものすごい勢いに変わる。

 

グツグツグツグツグツグツ

 

ゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴボ

 

誰が見ても分る変化とは、そういうものなのだと思う。

 

 

 

これって、勉強でも同じだ。

 

忘れてはいけないのは、その0度から90度までの

 

変化がない地道な努力の部分があるということなのだ。

 

 

 

先日、中3受験生が過去問の質問をしてきたときのこと。

 

「私の第一志望の学校は、数学の大問1と2の合計が配点の6割です。

 

それだけで苦手な数学で合格点をとることができます。

 

だから私はそこをパーフェクトにとります!」

 

その生徒は数学が大嫌いで、

 

今まで数学と正面から向き合おうとしていなかった。

 

でも今は違う。

 

ホンモノの挑戦者だ。

 

「ここ最近の過去問演習では数学で6割超えてきました。」と。

 

ものすごくいい子なのだが、

 

超がつくほどのんびり屋。

 

1学期の休校期間はマイペースに過ごしてしまった。

 

気づいたときには壁にぶつかっていた。

 

そこからだ。本気になったのは。

 

成績をすぐにでも上げたいと、気持ちは焦るが

 

それに反して一進一退の成績推移。

 

そこが0度から90度までの期間だったのだ。

 

あきらめかけたこともあったのだが

 

でも、最後まであきらめなかった。

 

そして今、別人のようになった。

 

「何時間でも勉強できるようになった。」

 

笑顔でそう語っていたときには

 

少し大きく見えた。

 

ぐつぐつごぼごぼと気持ちが湧き上げってきている。

 

一日一日、目に見えて成長している。

 

大丈夫

 

こんな受験生が合格しないで

 

一体だれが合格するんだ!

 

そのとき私は心の中で自分にそう言い聞かせた。

 

 

 

何事もそうなのだろう。

 

ある日いきなりお金持ちになるのでも、

 

ある日いきなり痩せるのでも、

 

ある日いきなり仲間に恵まれるのでも、

 

ある日いきなり成長する訳でもない。

 

もし人生に差があるとしたら、

 

目に見えない0度から90度の差なんだと思う。

 

草木で言ったら「根っこ」の部分。

 

この目に見えないものが大切だ。

 

 

自分の頑張りが、

 

周りの人には少ししか伝わらない時もあるだろう。

 

変化しようと努力しても、

 

自分でさえ意味があるのか分からなくなってしまう時もあるだろう。

 

それでも続けていたら、少しずつ少しずつ、変化していくのだ。

 

登山も、一歩一歩ではあまり景色が変わらないけど、

 

歩み続ければ山頂に辿り着き、絶景に出会える。

 

まだ見たことのない景色を見にいこう。

 

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