しゃく熱の砂漠を彼は歩む。

 

飢えと渇きにさいなまれ、一歩また一歩と。

 

操縦する郵便飛行機が不運にも墜落し、

 

彼はアフリカ・リビア砂漠の真ん中に放り出されたのだ。

英語の名言:砂漠が美しいのは,どこかに井戸をかくしているからだよ(サン=テグジュペリ) - tsuputon's blog

 

西風が吹く。

 

19時間で人間を干からびさせる風だ。

 

のどが痛い。

 

輝く斑点が視界にちらつく。

 

倒れるのは、もうすぐか……。

 

 

 

 

 

『人間の大地』につづられる、

 

作家サン=テグジュペリの体験記である。

MMM|パリで出会える『星の王子さま』

彼を救ったのは、遊牧するアラブの民であった。

王子さまは星に帰れたのでしょうか?7月31日・サン=テグジュペリが地中海に消えた日(tenki.jpサプリ 2018年07月31日) - 日本気象協会 tenki.jp

出会いは奇跡といってよかった。

 

 

ふるまわれた水を、むさぼり飲む。

9 great reasons to drink (and eat) water this summer — and forever - Los Angeles Times

みるみる五体にしみわたり、

 

力がよみがえる。

 

作家は書く。

 

「おまえ(=水)は、この世にあるもっとも大いなる富だ」

 

「おまえが生命に必要なのではない。おまえは生命そのものだ」と。

 

 

 

一説によると、

 

脳の75%、

 

心臓の95%、

 

皮膚の72%が、

 

水で構成されている。

 

水を飲むと1分で脳に届き、

 

15~20分で皮膚の細胞にまで行き渡るという。

 

〝生命そのもの″と見る作家の心の、

 

みずみずしさよ!

 

 

 

 

 

炎暑の日々に思う。

 

今の世を生きる人々も、

 

子どもたちも

 

渇いていないか。

 

潤いなき世間の砂漠に、

 

何はなくとも

 

オアシスのような塾でありたいと思う。

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