人間を見ること

百歳を超えて活躍した医師・日野原重明さんが

 

研修医を指導した時のこと。

 

間もなく退院する心不全の患者について

 

研修医たちは施した治療などを

 

自信をもって説明した。

 

思いがけない質問が日野原さんから返ってきた。

 

「この患者さんは何階に住んでますか?」

 

 

 

 

皆で患者のもとに行き尋ねると

 

自宅はエレベーターのない3階以上にあった。

 

それは、心臓の働きがかなり良くなってからでないと

 

帰宅が難しいことを意味していた。

 

目の前に「病気がある」のではなく

 

「病む人間がいる」という感覚を持ってほしい、

 

と日野原さんは言う。

 

私たちの身に置き換えてみても、

 

はっとさせられる言葉ではないか。

 

 

 

悩んでいる人に対しては、策を示すだけでは足りない。

 

その人の身になって一緒に悩み、励まして、

 

心に灯をともすことだ。

 

 

 

 

 

先日面談した中二の生徒。

 

「中だるみしています」と自己分析。

 

「どうにかしたい」と言っていたので

 

「行動の切り替えを素早くすること」と

 

「自習に来ること」を提案。

 

翌日から今日まで1週間続いている。

 

まずは今月いっぱい続けよう。

 

そうすると

 

中だるみはいつの間にか

 

どこかにいってしまっているから。

 

日野原医師のようになるには

 

まだまだだけれども

 

目の前の子どもたちに

 

1ミリでもいいから

 

前進してもらいたいと切に願う。

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