ピグマリオン効果

「ピグマリオン効果」をご存知ですか。

 

ピグマリオンはギリシア神話中のキプロス王の名です。

 

彼は大理石の乙女像に恋をし、

 

彫像が生きた女性になることを日夜願い続けました。

 

その願いが神に通ずる日が到来し、

 

物言わぬ大理石に生命が通い、

 

ピグマリオンに恋を語ったのです。

 

アメリカの心理学者ローゼンタールとヤコブソンは

 

学校における教師と生徒間に「期待」の相互作用を認め、

 

この作用を「ピグマリオン効果」と名づけました。

 

教師が生徒の学力向上に高い期待を持つと、

 

教師はその期待に基づいて無意識に生徒に働きかけ、

 

生徒側もその期待に応え、

 

かなりの高確率で学力向上を達成するというのです。

 

 

実際は生徒を無作為に二つのグループに分けたのですが、

 

それぞれのグループの指導者には、

 

勉強ができる子供たちとできない子供たちだ、

 

と伝えました。

 

そうすることで指導者が先入観をもって指導することになります。

 

その後の成績を追跡すると、

 

それまでの学力に関係なく、

 

明確な伸びの差が認められました。

 

子供の周囲の人々が「こう伸びてほしい。」

 

と強く期待することは子供を本当にその方向に伸ばし、

 

「どうせだめだろう。」との意識は

 

はっきり表明されなくてもその通りの結果を導くのだと思います。

 

 

 

 

「先生、受かったよ。」と息を弾ませて

 

報告に来てくれたその男の子は少し大きく見えました。

 

ある私立の進学校を強く志望、

 

「個別相談会」では基準に未到達、

 

模試の結果も今一歩、

 

保護者も半ばあきらめた発言が出たこともありました。

 

年内に何度も面談や電話での相談を重ねました。

 

「挑戦しなければきっと後悔する。」

 

半ばあきらめているお母さんを

 

「全力でラストスパートするから」

 

と説得し、挑戦することに決定。

 

決して最後の最後まで諦めずに、やれるだけやりきって、

 

そして本番を迎えたのです。

 

「おめでとう。」

 

そのときの私は興奮のせいか

 

もっと気の利いた言葉が言えませんでした。

 

お互いが

 

合格を信じ

 

最後まであきらめないで

 

乗り越えることでつかんだ合格。

 

他の誰の手柄でもなく

 

彼自身の努力の成果です。

 

けれども

 

私も少しだけおすそ分け、誇りの報酬をもらいます。

 

なぜなら、この仕事をやっててよかったと思える瞬間だから。

 

 

 

 

今年も入試がどんどん近づいてきています。

 

自分を信じて、最後まで、あきらめないで、

 

ひたむきに、おおらかに、前進していこう

 

合格をめざして。