キズがついた桜

水上勉氏の小説「櫻守」は

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丹波に大工の子として生まれ、

 

14歳から京都の植木屋へ奉公して以来、

 

48年の生涯を終えるまで

 

を守り育てることに一生を尽くした庭師弥吉の物語だ。

 

 

 

 

 

そのなかで、

 

桜の大家が語る。

 

ええ桜ほど、肌に傷がついてますわ。

 

キズで寿命をちぢめるのも木なら、

 

キズで、大きく育つのも木のおもしろさです

 

 

 

 

 

受けた“キズ”が木のもつ本来の生命力を、

 

たくましくさせるというのだ。

 

人生も同じであろう。

 

困難があったからこそ大成できた、

 

という人は多い。

 

人生の勝因は、

 

艱難がないことではなく、

 

それを乗り越える戦いがあったかどうかであろう。

 

 

 

 

 

 

受験の合格も桜の花に例えらえれることがある。

 

来週はいよいよ今年度の高校入試の最後、

 

埼玉県公立高校入試だ。

 

うちの塾には

 

困難なく、ここまでたどり着いた受検生はいない。

 

しかし、厳冬を耐え抜いた後に、

 

これまでの努力を爛漫と咲かせることを確信している。

 

苦難を勝ち越えゆく受検生たちの桜は、

 

必ずや満開となる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後にひとつだけ。

 

桜は、

 

花を散らすと、

 

ほどなく、来年の開花の準備を始めるという。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、話題は変わって最近気になったことの話。

 

筑波大学附属高等学校、略して「筑附」が新聞やテレビの話題に上っている。

 

新聞での表記が「筑付」に統一されているような気がして、

 

気になって調べてみた。

 

 

 

新聞では正確性と読みやすさを担保するため、

 

用語や漢字、言葉づかい等を統一している。

 

新聞社ごとに決まりがあるのだが、

 

日本新聞協会新聞用語懇談会の基準を基本としているため、

 

大枠では各社同じ。

 

そのルールの中に、

 

“特別な場合を除いて異体字は使わない”という原則がある。

 

異体字とは、形は違うものの同じ読み、

 

同じ意味で使われる漢字のこと。

 

たとえば「澤」と「沢」。

 

これをより一般的で平易な「沢」に統一するというのが新聞のルールだ。

 

悠仁さま合格 筑波大学付属高校ってどんな学校?(TBS系(JNN)) - Yahoo!ニュース

 

問題は固有名詞の場合だ。

 

「筑波大学附属高等学校」は固有名詞である。

 

固有名詞の表記も通常の用字用語と同じと考えていいのだろうか。

 

これについても

 

固有名詞が固有たるゆえんは文字にあるのではなくその呼び名にあり、

 

外国人の名前を現地の文字ではなくカナで表記するように、

 

文字には共有認識と公共性が求められる。

 

そのため、文字については公共の規則に準拠するのが基本的な立場だとのこと。

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