情報を正しく受け取ることの大切さ
その昔
オリンピックの淵源となる古代ギリシャの「オリンピア祭」では
競技には体育種目以外に
詩作や音楽もあった。
競技場では
弁論を披露し合い
優劣を競う者もいたという。
弁論術や話術など情報発信の技術は
長年にわたって発達してきた。
一方で、人から情報を受ける側面
すなわち
「聞く」行為の重要性が指摘されだしたのは最近のこと。
研究自体が始まったのも
近年のことだ。
ある研究によれば
サラリーマンの仕事の最低4割は“聞くこと”。
しかし調べてみると
適切に聞けた割合は
わずか25%だったという。
情報があふれる現代
正しく人の話を受け止め
それを生かすことの重要性は一段と増している。
先日、小学生の授業中のこと。
「分かりません」
と言うその生徒に
「問題文をいっしょに音読してみよう」
と提案して、実際にそうしてみたところ
問題を解くことができた。
問題文を最初に読んだときは
しっかりと読まなかったから
何が聞かれているのか
出題の意図を受け止めることができなかったのだ。
問題を解くことは
作問者との対話である。
だから、「聞く」ことが大事なのである。
会話と同じなのだ。