相手を見ること
故野村克也氏がプロ野球の門をくぐって3年目のこと。
人の何倍も練習したが、
打率3割を超えられない。
その頃、
野球に関する、ある論文に出あう。
ぐっと引かれた部分があった。
相手投手の動きを見よと。
直球か、変化球か。
球種ごとに投手には癖がある。
それを見抜けば。
「努力」プラス飽くなき「研究心」。
そこから壁は破れた。
小中学生のテストも同じではないだろうか。
テスト勉強をしっかりやっているけれど
いい点数が取れないと嘆く中学生がいた。
話を聞いてみると
テスト2週間前から
教科書を読み、ワークやプリント類を入念に解いて
準備をしたそうだ。
しかし、やったところが出題されなかったり、
理由はいくつかあるのだが、
結果は満足できるものではなかったと。
そもそも、この生徒はテストは
作問者からのメッセージだということが理解できていなかった。
野球でいうところの
「相手の動きを見る」ことができていないのだ。
作問者からのメッセージとは、
テストではズバリこのことを問いますよというモノだ。
定期テストならばそのメッセージは
どこで受け取ればいいのだろうか。
それは
普段の授業の中にあるものだ。
だから、
テストの2週間前に
独りよがりの勉強を始めたところで
どうにもならないのだ。
入試ならばどうだろうか。
作問者のメッセージを受け取るのは・・・・・
過去問だ。
中には説明会で説明してくれる学校もあるのだが
ほとんどは過去問に作問者のメッセージが
込められている。
それをしっかりとキャッチすることで
本番の入試の得点力とするのだ。
そもそもテスト勉強はテストの2・3週間前に始めるものって
決めている時点で間違えてはいないだろうか。
普段の授業で
先生の動きを常にしっかりと追っていれば
抜き打ちテストだって
対応できるはずだ。
その2・3週間の「勉強のやり方」が分からない
という人がいるが、
その時期に始めたところで
時すでに遅しなのだ。
野村氏の言う「相手の動きを見る」ことは
大切なことだ。
これは大先輩の成功の智慧なのだ。
野球だけでなく
学習においても通用する。
先ほどの中学生は分かってくれたようだ。
だから、次のテストの結果は上がることを確信している。