はじめよう
最近テレビの朝ドラに考えさせられた。
主人公は小学校時代、ラジオ英会話に挫折している。
しかし、ある日
「急がず無理せず、自然に覚えられるだけ、一日一日と新しいことを覚える」
とのアドバイスを受け、
毎日コツコツラジオを聴き、
ついには仕事で英語を使えるほどペラペラになった。
一日一日新しいことを身につけるということは
少しずつでも進歩するということ。
これは学習においてとても大事なことだ。
できる人は毎日少しずつ成長している。
それが時間の経過とともに大きなものとなる。
米国西部のシエラネバダ山脈に、
「プレジデント」と呼ばれるジャイアントセコイアの巨木がある。
根元は直径8メートル、
樹高は75メートル、
葉の数は20億枚近くあるそうだ。
約3200年、生きている。
木はタンニン酸を含み、腐食や虫に強い。
厚い樹皮で身を包み、山火事にも負けない。
かえって、競争相手が焼き払われ、
生存競争に打ち勝つには好都合である。
極寒の冬は冬眠状態で耐え抜き、
寒さと雪から解放されると、半年間で一気に成長する。
驚くことに近年、
老齢期に入ってからも成長が加速していることが分かったという
人間の脳も、老年期に至ってさえも成長を続けることができる。
ニューロン(神経細胞)は1日10万個死んでいき、
増えることはないが、
突起を伸ばしてネットワークを新しく作り上げていく力は老いてもなくならないという。
巨木が神々しいのは、単に大きいからではない。
生き続け、
少しずつではあるが、
成長し続ける姿に、
胸打たれるのだろう。
同じように人間も、
成長を目指し、
いくつになっても挑戦し続ける姿こそ美しい。
人生も学習もマラソンに例えられることがある。
どちらも一時の頑張りだけではうまくいかない。
急がず
無理せず
自然に
一日一日
新しいこと。
これが秘訣なのではないだろうか。
4月が近づいてきている。
ラジオ講座のテキストも新年度のものがでている。
うちの塾では来週から春期講習だ。
さあ、はじめよう。