板の上を歩くように
アメリカンフットボール最高の大会であり
アメリカ最大のスポーツの祭典であるスーパーボウル。
今年は2月13日に行われる。
テレビの視聴率が40%を超える。
チケットはプラチナチケットとなる。
抽選当選の通知が指名手配犯をおびき出す為の囮に使われた事などもあるほどだ。
1日あたりの経済規模は夏季オリンピックやFIFAワールドカップなどを凌ぐ。
それくらい全米が大注目するイベントなのだ。
出場選手の緊張も相当なものだろう。
ダラス・カウボーイズのヘッドコーチだったジミー・ジョンソンが、
スーパーボウルのハーフタイムの時間に選手たちに言った言葉がとても印象的だ。
「この部屋の床に材木を1本置いたら、
誰でもその上を歩くことができる。
歩くことだけに意識を集中できるからだ。
同じ材木を、10階建てのビルとビルの間に渡すと、誰も歩けない。
それは、落ちることに意識を集中してしまうからだ。
集中力がすべてだ。
より集中したチームが、今日の試合に勝つ」
ジョンソンは選手たちにこう伝えたのだ。
負けるかもしれないという不安な気持ちにとらわれてはいけない。
観客の反応を気にしてはいけない。
マスコミに何を書かれるかと心配するのもいけない。
充実した練習をしている気持ちで、
1つのプレーに集中すればいいだけだ―――。
そしてカウボーイズは、52対17で圧勝した。
この教えは、フットボールだけでなく人生全般に応用できる。
もちろん極限の緊張感と戦う入試にも。
人が集中力を失うのは、たくさんの不安を抱えているのが原因だ。
「落ちるかもしれない」という不安が一度意識に上ってしまうと、
不安に意識を集中してしまう。
不安に意識を集中したら、
それが実現する可能性は一気に高まる。
恐怖や緊張といった感情や状態は、パフォーマンスを最大限に発揮できなくさせる。
いつも通り、できればいいのだが、本番になるとミスが多くなるのもそのためだ。
プロとアマチュアとの違いは
「本番に強いかどうか」だとも言われる。
勝つことに集中していれば、恐怖や不安が入ってくるスキがない。
床の上の板の上を歩くイメージで行こう!
こんな体験もできる場所もある。
落ちるかもしれないという自分の迷いに打ち克つことだ。
いつも通り。
大丈夫、やればできる、かならずできる、ぜったいできる!