能力を上げる
「今できなくても、できるようになる」と信じることは非常に大切なことだと思う。
「知能・性格・身体能力は生まれつき決まっていて、自分の努力ではどうしようもない」と考える人もいる。
つまり「がんばっても頭は良くならない(性格は変わらない、身体能力は上がらない)」と信じているのだ。
その人は「今の自分ができると思える範囲で目標を立てる」ことになる。
つまり、目標が「自分の未知の能力を引き出す」ためのものではなく
「すでにある自分の能力を証明する」ためのものになってしまっているのだ。
これは、本当にもったいないことだ。
なぜなら「能力とは生まれつき決まっているもので、変えることはできない」
という考え方は間違っていることが、
様々な研究で実証されているからだ。
それらの研究で分かったことは
どんな分野の能力でも、一般に思われているより、
ずっと柔軟性があるということだ。
つまり、能力は努力次第で伸ばせるということだ。
私は学習指導をしているから
学力のことに限定して話をしたい。
「今、どの学校に合格できるか」で目標や将来を考えると、
今の自分の学力から妥当な目標を考える。
そこに、「これから成長していく自分」を入れてもらいたい。
今は無理かもしれないけれど、
成長した1年後の自分だったら実現できるかもしれない。
成長しない前提で考えれば、努力もせずに無難な道を選ぶ。
成長する前提で考えれば、努力や困難はあると思うが、
もう少し上のステージにいけるだろう。
難が無い楽な道が「無難な人生」
難が有る道は「有難い人生」
矛盾しているようだが、
楽な人生を歩もうとすればするほど生き辛くなっていく。
自分から進んで困難に立ち向かう人ほど楽な人生が待っている。
なぜなら、自分自身が成長して「ステージが上がっていく」からだ。
仮に10段階のステージがあったとして、
ステージ5にいる人は、
ステージ3の人よりたくさん乗り越えてきた人といえる。
だから、ステージ3の問題は余裕でクリアできるのだ。
小学5年生にしてみれば、小学3年生のテストは簡単なのだ。
ただし、志だけ高くても
努力なしではどうにもならない。
低いステージの努力では
高いステージにたどり着けない。
自分基準、独りよがりの努力では
竹やりで戦うのと同じだ。
高いステージに合わせた本物の努力を惜しまず、
それでも周りに勇気や笑顔を分け与えている人になろう。