季節
「人生にも四季があり、好況と不況とはつねに付いてまわる」――
文豪・山本周五郎が書いた、
「人生の冬・自然の冬」と題するエッセーの一節だ。
自然に春夏秋冬の四季があるように、
人生にも厳冬を耐え忍ぶ日々があれば、
陽光に包まれた温かな春の時もある。
文豪は、
「転んでも転んでも起きあがってゆく人を見ると、
こちらまで勇気づけられる」 と記した。
目先の結果に一喜一憂するのではなく、
何があっても前を向いて進む。
その勇気の人は、周囲をも明るくしていく。
季節の春は自然に巡る。
だが受験生の春はそうではない。
転んでも転んでも起き上がる「不屈の一念」が、
受験生に春を呼ぶのである。