励ますこと
インドの詩人タゴール、
ドイツの文豪ヘルマン・ヘッセ、
そして日本の劇作家の倉田百三――彼らには一つの共通点がある。
フランスの文豪ロマン・ロランとの文通だ。
ロランが生涯で綴った手紙の総数は1万通を超えるという。
1日に1通書いたとしても30年近くを要する膨大な数だ
メールやSNSが普及している今の世と違い
紙に書いて、封筒に入れて送る。
1通に相当な手間がかかる。
ロランは21歳の時、人生に悩み、
ロシアのトルストイに手紙を送った。
それに対しトルストイは、長文の返事をしたためた。
世界的な名声を博する文豪が、
無名の一青年に寄せた誠実さにロランは感動し、
自らも文豪の行動に倣ったのである。
一つの種が育てば、
それがまた、いくつもの種を生む。
トルストイがロランに送った励ましがロランを育て、
ロランがまた、
多くの人に勇気を届けた。
一人への「励まし」は、文字通り「万の力」となる。
当塾の冬の無料体験が始まる。
体験授業を受ける前には
ご来塾いただき、
話をさせていただく。
トルストイやロランとは次元が違うのだが、
情熱だけは負けないように臨もうと思う。
少しでも励みになったり
勇気づけることができたりできるように。