世界で一番偉い人
偉人伝に心動かされた少年が、
得意げに聞いた。
「世界で一番偉い人は?」。
母は答えた。「食べ物を作る人」。
どんなに偉くても、
食べなければ生きていけない。
人生に苦しむときでも、
食べなければ、悩めない、と。
生意気盛りの鼻は一発でへし折られた。
“少年”だった民俗研究家の結城登美雄氏が述懐している。
『人間のため』の視点で見れば、何をすべきか見えてくる。
本年もすでに、収穫が始まっている。
華々しい仕事には程遠い、地味な作業。
しかし、「何のため」を見失わない姿勢は常に輝くものだ。
さて、話は変わって映画の話。
「翔んで埼玉」という映画を観た。
観たというよりも、聴いたという方が近い。
保護者会の資料を作成しながら、BGMのようにかけていた。
埼玉県をけなす内容なのだが、
ここまでけなされてしまうと
不思議と腹が立たない。
一番笑えたのは、東京都民の中に紛れ込んだ埼玉県民をあぶり出すため、
踏み絵ならぬ、「踏み草加せんべい」が行われた場面。
ホント笑えます。