指先の油
定時制の工業高校に勤務する青年教師が試験用紙を配っていると、
一人の生徒の指先に油が付いていた。
昼間は町工場で汗し、
夜学に通う真摯な姿に胸を打たれた教師は、
“自分も真剣に学び直そう”と大学院に進んだ。
この、かつての青年教師が、
5年前にノーベル医学生理学賞を授賞した大村智さんである。
小さなきっかけが、人生を大きく変える。
地道な微生物の研究を重ね、
何億人もの命を救う成果を生んだ大村さんの人生も、そうだった。
備中松山藩で財政改革を主導した山田方谷の言葉
「至誠惻怛(しせいそくだつ)」を座右の銘としている。
その意味は「誠意を尽くし人を思いやる心」。
ノーベル賞受賞を記念して母校山梨大に整備された「大村智記念学術館」に文字を刻んだ石碑を建立している。
あの出会い、あの言葉が私を変えた――そういえる努力を積み重ねる中に、人生の幸福と勝利がある。
さあ、明日からも、生徒たちに、誠意を尽くして思いやりの心を持って接していこう。
さて、調べ学習の話。
文部科学大臣賞受賞作品。
これはすごい。
しかも小4!
ご覧あれ。