まず始めてみる
何を書こうか、あれこれ悩んでも考えがまとまらない。
そんな時は、取りあえずパソコンの画面を開き、
書きだしてみる。
すると、それにつられるようにアイデアが浮かび、
文章が出来上がる。
案ずるより生むがやすしとはよく言ったものである。
歴史学者のトインビー博士は、
毎朝9時ごろには、
気分が乗っていようがいまいが、机に向かった。
「仕事をしたい気持ちになるのを待っていたのでは、
いつまでも仕事はできない」と。
この職業的体験には裏付けがある。
認知心理学で「現状維持バイアス」と言い、
人間には、労力を掛けた末に失敗することを恐れ、
自身の状況を大きく変えるような決断を避ける傾向がある。
大事な作業の前に、
急に部屋の掃除など、些末なことをやり始めるのも、
万一、作業に失敗した時に“十分な時間がなかった”と、
自分に言い訳できるからだという。
この“先送り傾向”を打開する方法の一つが
「まず始めてみる」。
始めることで、目標に着実に近づく手応えが得られ、
達成への好循環が生まれる。
一歩でもいい。自身の目標へ行動を始めよう。