ジョブ・クラフティング
新幹線などの車内販売で、
時々、後ろ向きにワゴンを引く姿を見掛ける。
ワゴンを切り返すスペースがないわけではない。
実は“伝説のカリスマ販売員”の茂木久美子さんが
編み出した方法なのだそうだ。
通り過ぎた客と視線を合わせて
“欲しいサイン”をキャッチしたり、
客の足にワゴンがぶつかるのを防いだりする利点があるという。
他にも、お釣りを素早く渡せるよう、
あらかじめ準備したり、
商品のやりとりの際、
「今、富士山が見えますよ」と一言添えたり。
ちょっとした心遣いだが、
“客に気持ちよく過ごしてもらいたい”という思いが表れている。
“物を売るだけ”と考えてしまえば、
知恵も意欲も湧かない。
仕事の意義を見いだして、
工夫を加えたり、交流する人の幅を広げることで、
やりがいをつかむ。
ポジティブ心理学で言う
「ジョブ・クラフティング(作り上げる)」である。
大切なのは、現状を今一度、見つめ直すこと。
自身の動機や強みを確認していけば、必ず気付きがある。
万事、“当たり前”“仕方がない”と決めつければ向上はない。
目の前の課題を、心を働かせて見つめ直す。
たゆまぬ工夫と挑戦の中で突破口は開けよう。
価値創造の知恵は足下にある。
仕事だけではない。
小中学生ならば、
日々の学習においても
現状を工夫する余地はたくさんあるはずだ。
成長の夏がやってくる。
まずは、現状を見つめなおしてみたらどうだろうか。
さて、話は変わって、6月30日に紹介した滝本氏の講演の話。
全文が公開されていた。
ぜひご覧あれ。