フライング
昨年9月27日に陸上の日本選手権が福岡・博多の森陸上競技場で行われ
男子110メートル障害では、
前年覇者で日本記録保持者の金井大旺選手がフライングで失格になった。
陸上競技では、
ピストル音から0.1秒以内に反応した場合は
不正スタートとなり、
スターティングブロックに圧力が加われば
センサーが即座に反応する。
金井選手はピストル音から0.099秒で圧力が加わり、
1000分の1秒速く動いてしまった。
反応速度が0.1秒以内で失格というルールは、
人間が音を聞いて体を動かすまで
最低でも0.1秒はかかるという
医学的根拠から成り立っている。
音が耳に入って神経から脳に達し、
脳から体の筋肉に指令が伝わる時間。
つまり、0.1秒以内に圧力センサーが反応すれば
「音を聞く前にスタートした」と判断される。
それが人間の限界という判断だ。
トップ選手において、
反応速度は0.140秒が良し悪しの基準とされ、
0.120秒なら好スタート、
0.160秒なら遅いとされるのが相場である。
さて、学習にもフライングがあるのでしょうか。
たとえば、受験勉強を考えてみましょう。
受験勉強を始めるのに
誰かが合図をしてくれるでしょうか?
誰かが「では、受験勉強、用意、スタート」
と合図を出しくれて、
その合図をきっかけに、
それまでじっと待っていた受験生が
一斉に受験勉強を始めるでしょうか?
そんなことはありません。
周りの友達より受験勉強を始めたからといって、
友達から「お前、フライングをしたな」
と言われることもありませんし、
もちろん失格にもなりません。
受験勉強を例にとりましたが、
学習にフライングはありません。
「遅く始めて後悔することはあっても、
早く始めて後悔することはない」
というものがあります。
学習はどんどん早く始めていきましょう。
スタートが早ければ早いほど
ゴールに近づいているのです。