決断
帝国ホテルの総料理長も務めた村上信夫さんが、
まだ30代のある日、
同ホテルの社長に呼ばれた。
「フランスに留学しないか
との打診に、
村上さんは「行かせていただきます」と即答した。
「奥さんに話さなくていいのか?」と驚く社長に、
「説得します」と宣言し、
留学が決まった。
実は、その前に8人の先輩が打診されたが、
皆、「家族と相談します」
とためらったらしい。
信頼する人に助言を求めたり、
環境に応じた賢明な判断は大事だが、
人生を左右する一大事に
「まず行く!」
と決断できた心意気が、
村上さんの未来を大きく開いたことは間違いない。
できるか、できないかと考えているうちは、
勝利はおぼつかない。
やるか、やらないかである。
やると決めて、
思いきって飛び込んでみるのだ。
できるか、できないかは、
その後から考えればいい。