正解を創りだすこと
公立高校入試まであと4ヵ月ほどになりました。
今回は志望校選びについてです。
三者面談でこんな相談を受けることがあります。
「一つレベルを下げて進学して、上位を目指す」ことと
「現状の成績では上位には入れないような少し上の学校を目指す」ことの
どちらがいいだろうかというお悩みです。
この問いには正解がありません。
一つどころかかなり安心できる高校に入学したはずであっても
入学後に、上位の成績が取れないなんてことがあります。
それどころか、成績が下位集団にいるなんてことも少なくないことです。
また、意識の高い優秀な同級生に囲まれた方が
いい刺激を受けるだろうと
進学校に入学したけれども
全くと言っていいほど
学習に対するやる気を感じなくなってしまった
成績の地盤沈下も起こってしまった
ということもよくある話です。
どのような集団にも
努力家が2割、
普通の人が6割、
怠け者が2割いるという話をご存じでしょうか。
努力家だけで新しい集団を作っても
その中から努力家が2割、普通の人が6割、怠け者が2割
新たに生まれてきます。
怠け者だけで作った集団も同様に
努力家が2割、普通の人が6割、怠け者が2割に
なるのです。
注目したいのは努力家と怠け者です。
私が例えに使う話、
県内のとある職業系専門学科高校は
受検者が定員数を下回ることもあるし、
入学時点では学力的にも怠け者が多そうなのだけれども
その高校には東京理科大の指定校推薦枠もあったということです。
進学校に入っても
2割の怠け者では現役で東京理科大にはとても合格ができませんよね。
進学校でない高校の上位2割の努力家は
進学校の下位2割の怠け者を
成績面で逆転することもあり得るということです。
しかし、この話を聞いて
非卒業率が30%くらいの年だってある高校なので
今までに
その定員割れをするような高校に受検を決めた人はいません。
みんな挑戦者であることを選んでいるのが実情です。
だから本物の挑戦者の話をします。
社会に出てからの成功は
成績や学校だけに左右されるものではありません。
学生時代の成績や出身校が人生を保証してくれるなんてことはありません。
京セラの創業者稲森和夫氏は人を3つのタイプに分けました。
「自燃性の人」・・・・・誰かに言われなくれも燃える人
「可燃性の人」・・・・・誰かが火をつければ燃える人
「不燃性の人」・・・・・何をしても燃えない人
自燃性の中学生はほとんどいませんね。
いたらすごいですね。
でも自燃性の人になるようにしなければなりませんね。
思うは叶う、
これが大事なことです。
「努力家」は「自燃性の人」か「可燃性の人」ですが、
可燃性の人は少々危険なのです。
それは、可燃性の人は環境次第で
「努力家」や「怠け者」のどちらにでもなってしまうからです。
先生の動機付けや場の空気感で
受験のときはあれだけがんばっていたのに
環境が変わったらコロッと変わってしまうなんてことも
ありえるのです。
すっかり落ちてしまった点数や成績を指摘されると、
通っている高校の先生や環境が中学時代よりも
自分に合っていないとか劣っているとか話をするものです。
あの時は火をつけてくれる先生や環境があったけれども
今はそれがないということです。
可燃性の人は、過去に成功体験を持っていることが多いので、
勘違いをしやすいのですが、
その成功は
自分が源泉はないということです。
だから
運が良ければ
新たな出会いが火をつけてくれるかもしれませんし
運が悪ければ
そのまま埋もれていくことだってあり得るのです。
どうやったら「自燃性の人」になれるのかと聞かれることがあります。
まずは「自燃性の人」と「可燃性の人」の違いを知ることです。
本物の挑戦者は「自燃性の人」です。
だから本物の挑戦者は、諦めません。
次に「自然性の人」になりたいと思ってもらうことです。
自分にない価値観は他から吸収するしかありません。
すぐになれるほど簡単ではないでしょう。
しかし「自燃性の人」に向かって進まなければ、
遅かれ早かれ越えられないような高い壁に当たったときに
生き方までもが変えられてしまうかもしれないからです。
その時に気づけばいいのでしょうが、
知るのは早ければ早いにこしたことはありません。
冒頭の志望校選択の話に戻りますが、
正解は自分で創りだせばいいと思います。
三年後にこっちでよかったと言うんだって覚悟とキモチが大事なのです。
どんな場所でも自燃性の人であろうと行動すればいいのです。
「もしあっちの高校に進学していれば・・・・」
「先生がダメ、友だちがダメ・・・・」
は新生活の禁句です。