シリウス
太陽の次に明るい恒星”をこの季節、南の夜空に見ることができる。
おおいぬ座の1等星「シリウス」だ。
語源はギリシャ語の「セイリオス」で
「焼き焦がすもの」
「光り輝くもの」の意味という。
夜の街の明るさを得た代償に
星空の輝きを失った現代の都会からも
十分に堪能できる。
まして
いにしえの人々が
闇夜に見たシリウスの輝きは
畏敬の念さえ抱かせるものだったろう。
苦悩の底にいるとき
人はその悩みにとらわれ
下ばかり向きがちになるもの。
そんな時に見上げる星空は
生命の尊厳に
生きていることそれ自体の素晴らしさに
目を見開かせてくれるに違いない。
夜空を見上げて、視座の転換を。
風邪をひかないように
完全防寒して
私は星空観測を楽しんでいる。

