凶作から学ぶ
東北は今、田植えの季節だ。
かつて
東北の米が
沖縄に救われたことがある
そのことをご存じだろうか。
1993年の記録的な冷害。
全国的に稲は凶作に見舞われた。
中でも岩手県の稲作は壊滅的だった。
多くの農家が
翌年のための
種もみすら
確保できなかった。
“冬でも温暖な南の島で
何とか増やせないか”
岩手県の要請を
沖縄県が快諾した。
二期作を行っていた
石垣島の農家は
“大変な時こそ助け合いを”
と、島の水田の5分の1を提供。
種もみを2トンから
116トンに増やすことができた。
岩手へ持ち帰られた種もみによって
その秋には大豊作に。
この米は公募で「かけはし」と命名された。
以来、岩手県と沖縄県の交流は今も続く。
品種改良の技術開発のみならず
スポーツや文化
学校同士の交流など
互いに学ぶところが多いようだ。
双方に価値を生んでいる。
ひとりの力はたかが知れている。
だからこそ
他人から力をもらう必要があるのだ。
受験は個人戦でもあり団体戦でもある所以だ。
仲間の声を聴いて、姿を見て
さらなる前進への決意を固める。
そうするうちに
磨き合い
高め合っていけるのだ。