芸術鑑賞
毎年、今年こそは年末の第九を聴きに行こうと
決意するのだけど
今年も行けそうにない。
忙しさを言い訳に
芸術鑑賞を怠ってしまっているのだけど
芸術鑑賞は人間の根幹となる大事なものだ。
こんな話がある。
ナチス・ドイツ占領下のビルナ(現在のリトアニアの首都ビリニュス)
6万のユダヤ人が
後に600人になるまで虐殺された街だ。
1942年
既に2万人にまで減り
死を前にした人々が
強制収容所内に開設したのは
「劇場」だった。
新作の芝居の切符は7万枚売れた。
一人が3回以上
劇場に通ったことになる。
“人間の扱い”を拒絶され
死と隣り合わせの中で人々は
演劇やコンサートなどを意欲的に上演し鑑賞した。
自分たちが人間であることを忘れないため
人間としての尊厳を守るための闘争だった。
いかなる権力も
私たちの精神を縛ることはできない、と。
“魂の自由”の獲得に
どれほどの苦闘があったか。
次代を受け継ぐ私たちは決して忘れてはならない。
来年は必ず・・・・・