夏の桜②
大学生のころキャンパスのはずれで秋に咲く桜を見たことがある。
そのころはよく知らなかったから
ものすごく不思議に思っていたのだけれども
桜はもう咲く準備をしている。
昨日の夏の桜の話だったけれど
今日は、実は夏の桜にはすでにつぼみの一歩手前の花芽ができているのだという話を。
つぼみが夏からできていると、秋には咲くのでは?と思うかもしれない。
夏から秋にかけてつぼみが開花するのを抑制する物質が生成され
冬に向けて休眠するのだ。
やがて冬の寒さに触れるとその物質が減ってくる。
冬をこえ、春の暖かさに触れると
今度は別の物質により開花が促進される。
そして、春に満開の桜の花と対面できるのだ。
なぜ、秋には開花できるのに開花させず
わざわざ春まで開花を待つのか。
それは
秋に開花しても
その後種が
冬の寒さにさらされてしまい
成長できないからだ。
花を咲かせたら
その先のことはどうでもいい
というわけにはいかないのだ。
また
次の花を咲かせる準備に入るのだ。
なんだか
こんなところまで
受験と同じだ。
花を咲かせる前から
花を咲かせた後のことを考えて
しっかりと準備をする。
これが大事なのだ。
そう、桜のように。